寂しさなのか退屈なのかよく分からない感情が満ち満ちてくると、自分の頭に棒を叩き込んでスイカのようにひと思いに潰してしまいたくなる。そんな時に、死を意識する。
自分の弱さには笑いが出るし、それを文章化して晒け出そうとする計画の先に待っている人生はロクなものではないかも知れない。誰だって不安はあるし、それを隠して演技して生きている。
突然起きた嫌なことも徐々に自分を取り囲みつつある心配もどこ吹く風、ピースオブケイク。そんな格好はただの虚構だとわかっていてもそんな風情で生きている人にこそ頼もしさがあるのだ。
人間たちの舞台から早々にドロップアウトして、自分だけが辛いのだとでも言うようにすすり泣いているような僕なんて、誰もが目を背けて相手にしないだろう。
僕はまだまだ子供のようだ。お腹がすいた。トイレに行きたい、転んで痛い、もう疲れて歩けない、おもちゃが欲しい、お姉ちゃんばっかりずるい、お父さんに叱られた、あぁ、お母さんがどこにも居ない・・・
僕が泣けば、たちどころに誰かがやってきて、頭をなでてなんとかしてくれる。そんなことを今でも期待している。こんな世界を今でも愛してしまう。
僕は誰のことも引き受けられない、だから誰も叱らない。開いているドアにしか入れない。
頭の中をぶちまけても、浜辺にスイカは芽吹かない。