宇宙をぶらぶら漂流中

時松功平です

我が闘争

本屋や図書館に行って、さまざまな種類の本に囲まれると、つい立ち尽くしてしまうことがある。

何人かの、ロクに読み書きもしないような人間達と卓を囲んで、裏付けさえない噂レベルの生半可な知識を繰り返しひけらかし合うことよりも何千倍も精緻で重厚な時間が費やされた魅力的な世界への入り口がそこにはあるからだ。

僕は今年26になるのだが、絶大な挫折感や苦い不安に落ち込んでゆくことがある。フリーターで、月に7万円以上稼がず、やっているアルバイトも一生携わりたいような仕事ではないからだ。

このような境遇を普段は気にせずその状況を生きているのに、周囲の他者の眼を意識した途端に強烈な焦燥地獄へと変態する。

しかしそこで踏みとどまって考える。今、全ての思索と創作を止めて就職し、何らかの会社で役職を勝ち取るレースに加わり、良い車を買い、清潔な服を着て、女の子と遊びまわって重ねる年月・能力よりは、知的好奇心の高ぶりにまかせて数多の興味ある専門書や小説を読み、世界に直接対峙し、解読する力をつける方がいい。

もういいだろう、言い切ってしまえ。

僕は洋々と流れゆく者に語る舌を持たず、安息に驕れる者の言葉を聞く耳など備えていない。

それでいいのだ。