見失わないように、整理しなければ。
作家養成講座に通い始めた。住処も仕事もまだ落ち着いていないが、すでに賽の第一投は転がり、勝負は始まった。
限られた講義の内容をモノにし、出された課題に向き合うことこそ、何よりも重視するべきことである。
妥協なく、面白い作品を書けるかどうか。
それに必要な技術を手にできるかどうか。
魂、我が魂よ。お前が本当に目指すところはどこなのか。
必要なものはなんだ?
おれは、おれは、本当に書きたいのか?
世を厭っているのは間違いない。
それは、この世が思う通りにいかないからだ。
自分で期待しているほど他者が自分を褒めてはくれないことから、
現実での自信をすっかり失くしてしまっているのだ。
ならばこそ作品を発表しなければ。
自我をそのはらわたに至るまで余さず周囲にぶちまけるなら、芸術こそもってこいだ。
疎まれてもいい、糾弾を受けてもいい。笑われてもいい。無視や、無思考的で場当たり的な称賛でさえなければ。
現世の混沌を共に生きるあなたたちよ、おれはきっと、あなたたちが他に見たこともないような爆発を果たしてみせる。
その時は、しっかりと僕のクソの味や、それに混じる、消化しきれなかった大作家たちの滓を堪能してくれ。