宇宙をぶらぶら漂流中

時松功平です

ベランダからの風景

目覚めたのは11時30分ごろ。

起きてすぐ目についたのは布団の側に転がっていたカルピスソーダのペットボトル。

昨日、バイトからの帰途、自販機で買った。少し残っていたので飲み干した。

相変わらず風が強いが気持ちのいい天気だ。立ち上がって、新品の洗濯機の口に着古した衣類を押し込む。

ベランダにはもう何日も干しっぱなしの服がぶら下がっているのでそれを取り込もうと窓を開ける。

眼下に流れる川からはしゃぐ声が響いた。川の中洲にはおっさんが2人、釣りをしていた。

片方のおっさんが腰掛けに座ったまま竿を掲げている。でっかいなあと釣れていない方のおっさん。

平日の昼。水中から釣り上げられる魚を見ていた。

おっさんと目が合うようになってきたので、見物はほどほどにして取り込んだ洗濯物をプラスチックのタンスに仕舞っていると、今度は怒号が聞こえた。

どうしたのか気になって再び外を見遣ると、釣りのおっさんたちはすぐ側に架かっている橋の方を向いている。

橋上の車道を挟むように仕切られた細い歩道のガードレールにスポーツタイプの自転車とママチャリが立てかけられていて、おっさんが2人、その傍にいた。

ママチャリの持ち主であろう格好のおっさんが怒鳴っている。すれ違いざまにぶつかったのだろうか、周囲一帯に響く大声を絶やさず出しながら目の前のタイトなウェア着たおっさんに詰め寄っている。なかなか見ることのない大喧嘩だ。

快晴の下、家に居ながらにして面白いおっさん4人の姿を眺めることが出来てラッキーだった。

すると、昨日の配送のバイトで狭い道を運転していると車や自転車からやたらと文句を言われたことを思い出した。

コロナウイルスで不安やよくわからない不満がやり場のない苛立ちとなって人々の中に溜まっているのだろうか?などと脳内で飛躍した理論を仕立て上げながら空を見上げると、軍用の大きなレーダー機が福生あたりの空を飛んでいた。