宇宙をぶらぶら漂流中

時松功平です

道化の訓示

君のその移り気な首を据え置いて、ただ一点に没頭し脳髄を稼働させろ。

深い情念の波を増幅回路に乗せて指先にまで接続すれば、言葉はひとりでに吐き出される。

シタールの弦の振動が心を天竺へと導くように、君の吐き落とした言葉たちは、君の深い情念へと続く鍵となる。

未来、過去、現在からもその身を素早く切り離し、密林の祭壇に横たわる、熱狂の儀式の生贄となれ。

鈍いナイフで己の心臓を抉り出される喜びを想え。肋骨を割られ、脈動する臓腑を白日の下に晒し出そうというのに今更なにを恥ずかしがることがあるだろう。

さあ、観衆を盛り上げよ。上手くやれば、君専用に拵えられた金細工と黒檀の棺桶の中で永遠に生き続けることが許されるだろう。