宇宙をぶらぶら漂流中

時松功平です

朝日

インスタグラムを眺めていた。

元日の挨拶と言う体をとって僕も何か投稿しようかと思って時系列順に連なる画像データの中を彷徨った。適当なものを選び取って何か文章を添えるだけと言うところまで進んだが、投稿しなかった。

今年はインスタもラインも止してしまおうと思っている。電話番号と住所とメールアドレスだけで僕の生活は事足りるのだと知っている。どうしても何かを言いたくなったらここに書けばいいのである。それに結局、他人に対する僕の興味は、見事に着飾った姿やその場凌ぎの取ってつけたようなポーズを見て満足できるものではないことは確かだ。

嘘の裏を窺い知ることは大変興味深く面白いことだが、薄寒い格好つけあいの渦に巻き込まれて一生を終えるつもりはない。自分の姿が他人に受け入れられること、自分の考えが他のみんなと一緒であることに幸運を覚え、仲間同士認めあうなどといったことに時間を費やしていたくない。

僕は少しでも多くの本を読み、自分なりの真理を掴もうとしてきた人たちの語らいを聞き、己の目で世界を見、学びを重ねることによって、毅然とした態度と整然とした頭脳を手に入れたいのである。

頭の中に止まぬ嵐を抱え込んでいる者として、この強風とどう付き合うかが肝要なのだ。

己の中で吹き荒ぶ狂気の風を無視しつつ仲良しごっこに勤しんでいた時期もあったが、自分ではまともなつもりでも、傍目からは変な奴でしかなかった。風は止まず、僕の中にいくつもの裂け目が入った。

学びを重ねることでしか望んだ形で風を収めることはできない。頭に穴を開けてしまうにはまだ早い。それにうまくやればこの風を利用して芸術を作れるようになるかもしれない。

だから、僕はもう無理して着飾った姿を見せびらかすことに喜びを覚えたりしない。

SNSに群居していてはいけない。見え坊のたちの街を去り、湖畔の森に隠れ庵を結ぶ一年にしよう。それでもそこにわざわざ訪ねてくる友があればきっと嬉しいことだろう。でも見失ってはいけない。ただ、自分を高めるために僕は行くのだ。